スローな太極拳の動き:流れる水のように
流れる水のように、途切れることなく。
これが太極拳の正しい動きです。
静止したように見える瞬間も、次の動きへのプロセスになっていたりします。
ダンスのような決めポーズはありません。
太極拳の二十四式を覚えるのに時間がかかるのは、これも原因の一つではないかと思います。
太極拳は24の動きで構成されています。
通常、1回のお稽古で学ぶ動きは2つだけなのですが、決めポーズがないことで、動きを頭で整理しにくく、記憶しづらい気がします。
太極拳の動きというのは、メリハリの少ない、スローテンポな体重移動・重心移動でもあります。
このスローな動きが身体の芯・コアを鍛え、健康を増進させるのですが、重心の場所を間違っていると、逆に身体を傷めます。
重心のかけ方は、人それぞれ身体のクセがあり、そのクセを正しい位置へと正すのは、なかなか難しいものです。
先生に直してもらっても、直してもらっても、いつの間にか戻ってしまう…。
重心を意識しすぎると、どうしても動きが重くなりがちです。
そうでなくても、ゆっくりした動きというのは、そこそこ負荷がかかってしんどいです。
特に慣れない内は。
心のなかで思わず「ヨッコイショ」って音頭とってます。
しかしながら太極拳の動きは「軽やかに」行うことが肝心。
軽やかであるが、リズミカルではない。
これが太極拳。