お肌の「たんぱく質」は日々入れ替わっている
「生物と無生物のあいだ」
分子生物学者 福岡伸一先生の代表的著作です。
これを読み、今更ながら人間にとってたんぱく質がいかに重要なのかを再認識させられました。
私たちの持つ60兆個の細胞。主な材料はたんぱく質です。
このたんぱく質の分子は、日々、新しいものに更新され続けています。
摂取・消化・吸収されると、細胞内の古いたんぱく質と即刻差替えられます。
昨日のあなたと今日のあなた、同じに見えても少しだけ違っているんです。
摂取したたんぱく質で細胞をメンテナンスし、いつものあなたを保っています。
「動的平衡」です。
たんぱく質量が足りないと細胞が劣化。肌も劣化。
三大栄養素のうちの一つでありながら、たんぱく質が必要なのは「筋肉をつけたい人」「成長期のお子様」というイメージの方もいらっしゃると思います。
実際これらの人は多めにたんぱく質が必要です。
しかし、どんな人であってもも身体のほとんどはたんぱく質でできています。
筋肉・内臓・血液はもちろん、酵素・抗体・神経伝達物質・ホルモン。
皮膚・髪・爪も然り。
骨だってたんぱく質が30%。
これらは作りっぱなしではなく、新しいたんぱく質でメンテナンスしていかなければなりません。
たんぱく質の摂取量が足りないとメンテナンスができないので、身体全体の細胞自体が劣化。
その働きはどんどん低下していき、やがては機能しなくなります。
それは健康な身体を維持できなくなるということ。
お肌にとってはターンオーバー云々以前の問題となってしまいます。
たんぱく質が足りないとキレイな肌は作れません。
たんぱく質の供給は臓器等優先で肌は後回しにされてしまいます。
古い肌を何とか長く使い続けるしかなくなります。
ターンオーバーが遅れた老化した肌ですね。
注意!ヘルシーのつもりがたんぱく質不足に
私は野菜・果物・炭水化物に偏った食事をしていた時期があります。
その当時は身体にとって楽な気がしていました。
しかし、少しずつ少しずつ身体が弱くなり、抵抗力が落ち、筋肉を傷めやすくなる。
肌は汚くなり、爪が弱くなって行きました。
年のせいだとしか思っていませんでした。
ヘルシーだと思っていた食生活で、実ははたんぱく質不足になっていたのです。
ベジタリアン系の方。
手軽で簡単にエネルギーとなる炭水化物に偏ってしまう忙しい方。
たんぱく質までもカットしてしまいがちのダイエット中の方。
若くないからたんぱく質はあまり必要ではないと誤解されている方。
たんぱく質不足にはくれぐれもご注意!
フレッシュな細胞を保つため、フレッシュな自分を保つため、しっかりたんぱく質を摂ってくださいね。