あなたの角質の細胞は死んでいる?
あなたの角質の細胞、死んでますか?
私のは大丈夫!生きてる。
お手入れもちゃんとしてるし。
と、思った方。
No!
角質は死んでなきゃダメなんです!
ちゃんと死んでなきゃ!
実は角質って死んだ細胞なんです。
死ぬことで肌の美と健康を守る表皮細胞
表皮は、上層から「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4つの層で構成されています。
表皮細胞が作られるのは一番奥の「基底層」
生まれた表皮細胞は、また次に生まれる新しい細胞に押し上げられることで、性質や役割を替えながら2週間ほどかけて上層へと上がっていきます。
「角質層」に到着した頃には、栄養も水分も失い、乾いたたんぱく質になっています。
細胞核(遺伝情報)も失っているので細胞としては既に死んでいる状態です。
しかし、この死細胞になってからがもう一仕事です。
「バリア機能」や「保湿機能」という役割を担い、その乾いたたんぱく質の殻で肌を守ります。
そして2週間ほどで、その殻としての役目も終え、垢として剥がれ落ちて行きます。
このサイクルがスムースに回っている、つまり表皮細胞がうまく死んでくれていると、美肌の維持はもちろん、健やかな肌状態を保つことができます。
表皮細胞が死ぬために必要なこと
表皮細胞は本来、早く死ぬことを義務づけられています。
表皮の一番外側にある角質層の細胞は死んでいるのが正常な状態です。
表皮胞が死ぬために必要なことは、
- 肌の細胞の水分蒸発を邪魔しないこと
- 角質になるのを邪魔するような過剰な水分や栄養を与えないこと
表皮細胞の死を邪魔するもの
この美肌にとって大切な表皮細胞の死を邪魔するものがあります。
それは間違ったお手入れによって引き起こされます。
例えば、“肌にグングン水分をしみ込ませる”タイプの保湿系の美容液などは、肌の水分過多状態にします。
水分過剰の細胞は、角質層に到達しても細胞核が壊れず、完全に死ぬことができません。
きちんとした角質になることができず、正常なバリア機能は持つこともできません。
また、角質は乾燥しているからこそ、役目を終えた後、垢としてパラリパラリと一枚ずつきれいに剥がれることができます。
これが湿った状態だと、とても剥がれにくくなります。
剥がれるときは10枚、20枚のかたまりではがれてしまったり。
そうするとお肌の表面がボコボコになりやすいですね。
表皮細胞をちゃんと死なせるためにも、「皮膚細胞をイキイキ」させるタイプの保湿化粧品の使用は慎重に。